蔦屋重三郎が版元となって出版された 「諸国六玉河」

 和歌山市湊本町、和歌山市立博物館では6月29日まで、春季企画展「出版文化とわかやま~本を刷り、絵に刷られ~」を開催中。前期・後期に分かれ、今月30日に展示替えを行う。

 NHK大河ドラマ「べらぼう」で注目される、江戸時代の出版文化がテーマ。和歌山には江戸時代、本屋・貸本屋合わせて50軒以上があり、そのうち約30軒が出版に携わっていた。この数は、京・江戸・大坂・名古屋以外の地方では全国的にも上位になる。内容は歌書や俳書、漢詩、地誌など多彩で、当時の人々は城下町・和歌山の優れた出版文化を楽しんでいた。 

 今回の展示ではそれらの本を紹介し、その文化的背景を探っている。和歌山を題材とした錦絵なども同時に展示、江戸時代の人々に好まれた和歌山の風景や物語を紹介。

 見どころとしては、大河ドラマで取り上げられている蔦屋重三郎が手がけた和歌山に関係する本、数代あとの蔦屋重三郎が版元となっている紀州を描いた浮世絵「諸国六玉河」などを展示。そのほか、江戸時代の和歌山を紹介するガイドブック「紀伊国名所図会」(版木も)、紀州徳川家旧蔵品の巻物「諸先生釣舟巻」、歌川広重画「六十余州名所図会 紀伊和歌之浦」などがある。日高地方関連では、歌川国芳の浮世絵「京鹿子娘道成寺」等が展示されている。今月25日、6月2・21日に展示解説が行われる。いずれも午後2時から。

 休館は月曜。開館時間は午前9時から午後5時まで(入館は4時半まで)。入館料は一般・大学生100円、高校生以下無料。問い合わせは同館℡073―423―0003。