
日高川町船津出身でブルガリア共和国名誉領事を務める平野讓氏(74)と妻のふぢ子さん(73)が17日、大阪市内のホテルで開かれた同国のルメン・ラデフ大統領夫妻を招いた食事会に出席し、テーブルを囲んで両国の交流を深めた。大統領は18日、大阪・関西万博会場で行われたブルガリアのステージイベントにも出席した。
平野氏は2013年に開催された「大阪食博」の際、実行委員会の副会長・理事長として運営に携わり、イベント企画としてブルガリア共和国の伝統民族舞踊団「ソフィア民族舞踊団」を招へいしたことがきっかけで同国との交流が生まれ、15年に名誉領事としてブルガリアから正式に任命された。
今回の食事会は、平野氏が会長を務める株式会社フラット・フィールド・オペレーションズ(泉大津市、平野誠社長)が主催。日本からは平野氏夫妻、駐ブルガリア日本大使、大阪府副知事、各企業の役員ら14人、ブルガリアからはラデフ大統領とデシスラヴァ・ラデヴァ夫人ら代表団10人が出席。平野名誉領事はあいさつで、「1970年の大阪万博には参加4カ国の社会主義国の中で、ブルガリアは(バルカン半島東部の有名な美しい山脈の)スタラ・プラニナをデザインした素晴らしいパビリオンを出展され、日本でのブルガリアヨーグルト販売のきっかけにもなり、日本とブルガリアの政治、経済、文化交流が活発に行われるようになりました。今回のご訪問を機に両国間の理解と友情が一層深まり、未来に向けた新たな歩みが始まりますよう祈念いたします」と述べ、ラデフ大統領も「日本とブルガリアの交流を深められたことに感謝している」などと、フラット・フィールド・オペレーションズ社の心のこもった歓迎に喜びを表した。
ラデフ大統領は18日に大阪・関西万博会場も訪れ、ブルガリア民族の踊りや歌のステージが披露された「ナショナルデー」行事に参加。21日まで日本に滞在し、天皇陛下や石破茂首相との会見に臨む。