今回紹介する本はシリーズ20作以上刊行されている子どもたちに大人気の児童書「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」です。この本は「小学生が選ぶ子どもの本総選挙」で第1位に選ばれており、アニメ化や実写映画化もされています。

 タイトルからわかるように物語の舞台は駄菓子屋です。といってもただの駄菓子屋ではなく、幸運な人だけがたどり着くことができるという不思議で怪しげな雰囲気を醸し出す駄菓子屋「銭天堂」。店主の紅子がすすめる駄菓子はどれも買う人の望みを叶えたり、悩みを解決するのにぴったりなもの。でもその不思議な駄菓子は使い方次第で、幸運にも不幸にもなりえるというもので、必ずしもハッピーエンドになるとは限りません。大切なのは食べる前にしっかりと説明書を読むこと。説明書に書いてある注意事項を守らなければ望みを叶えるどころか恐ろしい結果が待っていることも…。

 駄菓子を買う際には店主の紅子から注意事項を必ず読むようにと念押しをされますが、購入者たちはろくに説明も読まず、駄菓子を食べることに夢中で、読んでいるこちらがハラハラさせられます。物語に出てくる駄菓子は「釣りたい焼き」「ホーンテッドアイス」「猛獣ビスケット」や「型抜き人魚グミ」など一風変わった名前が付けられています。美味しそうなのはもちろんのこと食べるとどんな効果が現れるのかワクワクするようなネーミングのものばかりです。

 駄菓子を買いに来るのは子どもだけではなく、大人の視点で書かれたエピソードもあり、大人が読んでも楽しめる児童書です。(彩)