岸本周平知事の死去に伴う知事選挙が15日告示され、共産党新人で党県副委員長の松坂美知子氏(68)=和歌山市=と、無所属新人で前副知事の宮﨑泉氏(66)=和歌山市=が立候補。6月1日の投開票まで17日間の舌戦がスタートした。松坂候補は自民党主導の候補者擁立を批判して県政の刷新や物価高騰対策など、宮﨑候補は岸本県政を継承して働く場所の確保や子育て支援を掲げ、ともに県都和歌山市で力強く第一声を放った。

松坂候補はJR和歌山市駅前で第一声。南紀白浜空港が特定利用空港に指定されたことについて、「今後、自衛隊が訓練を行うことになれば、騒音被害のほか、有事の際には攻撃対象になる可能性もある。県民に危険をもたらすこのような特定利用空港の指定は撤回すべき。災害対策は自衛隊とは別に話し合えばよい」と主張した。前衆院議員の宮本岳志氏も、14日の自衛隊機墜落事故を取り上げ、危険性を訴えた。
松坂候補は大阪・関西万博への教育旅行についても、「子どもたちがバスを降りるところはいまもメタンガスが発生し、場所によっては爆発の恐れもあると聞く。さらに、子どもたちはメタンガスの排気管のそばを通って1㌔以上歩かされ、会場には日陰も少なく、熱中症の危険も高い。このような場所に子どもたちを集団で連れて行くべきではなく、教育旅行の押しつけはやめるべきだ」と訴えた。
このほか、学校給食の無償化継続、消費税の引き下げ、賃上げなども強調し、「暮らしを支え、安心・安全、そして平和を守る県政を実現していきましょう」と呼びかけた。

宮﨑陣営は和歌山市美園町のJR和歌山駅前で出陣式を行い、県内の市町村長や議会議員、支持者ら約500人(主催者発表)が参集。選対本部長の石田真敏衆議院議員が「岸本知事が信頼して副知事を任せた宮﨑さんしか後継者はいない」、選対副本部長の鶴保庸介参議院議員が「新しい和歌山をつくろう」とあいさつ。世耕弘成衆議院議員は「岸本さんの右腕だった宮﨑さんは、安心して県政を任せられる」と期待を込めた。山本龍一連合和歌山会長、尾花正啓和歌山市長、岡本章県町村会長、鈴木太雄県議会議長らも必勝を誓った。
宮﨑候補は「岸本知事が吹かせた新しい風、その息吹をしっかり育て大きな花を咲かせるべく取り組む」と決意表明。「岸本知事のように子どもや孫さんたちがいつもニコニコして笑顔で暮らせる『こどもまんなか社会』の和歌山、一人ひとりの個性を生かしだれもが活躍できる社会の実現を目指したい」と岸本県政の継承を強調し、「県民の皆さまの声を聞かせていただき、小さなことから一歩一歩積み上げていきたい」と声を張り上げた。


