
任期満了に伴う日高川町長選が13日告示され、現職久留米啓史氏(69)=江川=以外に立候補の届け出はなく、3期連続の無投票当選が決まった。小熊の選挙事務所では当選を祝う「感謝の集い」が行われ、集まった支持者約250人が祝福。久留米氏は「学校の跡地利用など早急に取り組む」と決意を語った。
久留米氏はこの日、出発式を済ませ、選挙カーで町内を巡回。途中の3カ所で街頭演説を行い、午後5時ごろ、小熊地内の選挙事務所に到着。集まった支持者から拍手で迎えられ、「おめでとう」「よかったね」などと祝福する声が上がった。
事務所前で行われた感謝の集いでは孫の久留米由菜さん(14)と珀斗君(8)から花束を受け取り、「きょう町内を回り、山間部へ行くほど高齢化が進んでいることや農地に草が生えていることを実感した。こうしたことに対して施策を講じていかなければならない。これから4年間、一生懸命頑張らせていただきます」と決意。三村康雄後援会長(76)も「町民のために身を粉にして頑張ってくれると思います」と期待を寄せ、万歳三唱、お茶による乾杯で当選を祝った。
3期目のスローガンには「みんなで創ろう豊かな町を」を掲げ、公約には人口維持、住民にやさしい行政、産業の振興、災害に強いまちづくり、健全な財政運営の5つを挙げた。取材に対し、「小中学校の再編で閉校となる学校施設の活用に早急に取り組みたい。町内は広く、地域での課題も異なるが、住民の皆さんと話し合いながら各地域の問題解決に向けて進める」と述べた。
久留米氏は東邦大学理学部化学科を卒業、1979年に旧川辺町役場職員に採用され、合併後の日高川町では公室長などを務めた。17年2月に役場を退職し、市木久雄元町長の後を継ぐ形で出馬。同年5月に無投票で初当選を果たし、2期目も無投票で当選した。