小浦の田んぼで一列に並び、苗を手植えするエバグリーン廣甚の従業員ら

 日高町小浦区、小浦土地改良区、若手農業者団体の一般社団法人アッセンブル日高、県内の企業と生産者を応援している株式会社はまさとは13日、整備事業が進められている日高町小浦のほ場で田植え体験会を開催。地域住民や関係者らとともに、スーパーやドラッグストア等を展開するエバグリーン廣甚株式会社の従業員が参加し、手植えを行った。

 小浦ではほ場整備事業への取り組みを契機に、農業を基軸とした協業によるまちづくりを進めており、2020年からの工事も約半分が完成、23年からアッセンブル日高と連携し、地域住民と生産者が協力しながら魅力ある産地を創出する「住民参加型農業プロジェクト」を行っている。

 プロジェクト3年目の今年、小浦の魅力をもっと幅広くPRするため、はまさとと共同で「小浦チャレンジファーム2025」と銘打ち、企業向けに体験を通じて農業への理解を深めるイベントを開催。第1回として、米不足の今だからこそ考えるきっかけにしてもらいたいと、昔ながらの手植えや田植え機の体験会を企画し、エバグリーン廣甚の従業員が地域貢献と社員教育の一環として約4㌶の田んぼでチャレンジした。

 主催4団体とエバグリーン廣甚ほか、支援・協力する日高振興局、近畿農政局和歌山拠点、日高町役場、JAわかやま紀州地域本部、日高卸売市場、株式会社東海近畿クボタ、農業屋御坊店、日高町と御坊市両農業委員会の関係者合わせて約100人が集まり、小浦区の山本源昭区長、小浦土地改良区の山本喜代一理事があいさつで事業の推進、農業による地域活性化へ力を込めるとともに、支援・協力を呼びかけた。

 エバグリーン廣甚の従業員は、一列に並んで体験。惣菜部の三葛幸也課長(43)は「米の仕入れが苦しい中つながりを持たせてもらい、秋から納入させていただくことになっています。生産、加工から消費者の皆さんへという一連の流れ、地産地消の商品をつくるため、いい経験」と笑顔を見せていた。