警察庁が自転車の交通違反に対して車やバイクと同様、反則金の納付を通告するいわゆる「青切符」による取り締まりを来年4月1日から行うという方針を固め、先日、テレビニュースで取り上げられていた。それによると、自転車が関係する事故は増加傾向で、昨年成立した改正道路交通法では、自転車の交通違反に対して車やバイクと同様に反則金の納付を通告。納めれば刑事罰が科されない青切符による取り締まりが導入され、重大な事故につながる恐れのある違反について重点的に取り締まりを行うという。

 警察庁がまとめた主な自転車の交通違反に対する反則金の額の案は、車やバイクでも反則行為となっている違反については原付と同じ額。また、自転車固有の違反行為については新たに反則金の額を設定しており、携帯電話を使用しながら自転車を運転する「ながら運転」は1万2000円だ。このほか、遮断機が下りている踏切への立ち入りが7000円、信号無視、逆走や歩道通行の通行区分違反が6000円、一時不停止、制動装置の不良、無灯火、傘差しやイヤホンを付けての運転といった都道府県公安委員会順守事項違反行為が5000円。並進禁止違反や2人乗りは3000円となっている。

 この背景には交通事故全体の件数が減少傾向のなか、自転車の交通違反が重大な事故につながるケースが相次いでいることがある。昨年、自転車乗車中の事故で死亡した324人のうち、約8割の266人には自転車側にも前方不注意や信号無視、一時不停止の法令違反が確認されている。車にも同じことが言えるが、警察に止められるからではなく命を守るため、また、加害者にならないためにルールを守ろう。(笑)