厳かにヤツハチの舞を奉納

 日高川町初湯川の上阿田木神社(西川秀人宮司)で29日、県無形文化財に指定されている春祭りが行われた。

 春祭りは県内でも珍しく、幟の先端に美しい造花を飾ることから「花祭り」とも呼ばれている。

 本殿で神事が行われたあと、ヤツハチと稚児の舞を厳かに奉納。ヤツハチは美山小学校の山本侑輝君(3年)と今北登麻君(3年)、稚児は石田響君(2年)の3人が務めた。両手に箸を持ち、笛や太鼓の音色に合わせて両手を広げたりその場で回ったりし、稚児は赤い布で顔を隠して頭を左右に振るなど独特の舞。見物人が周囲を取り囲み、スマホなどで撮影する姿がみられた。

 境内では若中らが先端に造花が取り付けられたのぼりを勇壮に立て、御渡りへと出発。王仁(おに)と和仁(わに)、神輿などが列をつくり、約500㍍離れた御旅所の天神社へと向かった。