
美浜町吉原、松てるわ広場内の松カフェで18日から、高次脳機能障害がある楠山記男(のりお)さん(50)=和田=のクレパス画展が開かれる。
楠山さんは21歳のとき、車の事故で脳挫傷を負い、意識不明の状態が約3カ月続いた。その後遺症で障害が残るが、寝たきりの状態から左手が動くまでになり、通院する社会医療法人黎明会北出病院(御坊市)で理学療法士の勧めもあり、2022年8月から絵を描き始めた。
その後、町の文化展等に作品を出展するなか、指導する近くのフランス ル・サロン会員で日本画の田中美惠さんを通じ、松カフェを運営する一般社団法人煙樹の杜の西垣哲雄理事長に相談して初の個展開催が実現した。
開催は「手打ちそば真」の協力で、営業する19、20、26、27日と5月10、11、17、18日の毎週土日(5月3、4日を除く)の午前11時から午後2時まで。お気に入りの「メロン」など10点を出品する。
17日に準備し、家族らは「描いた絵を多くの人に見てもらいたい。本人、それから同じような人の励みになれば」。西垣さんも「頑張っておられる方に展示の機会をと開催を決めました。常設ではないのが申し訳ないのですが、ほかの方もお声かけいただければ」と話している。