中早さん㊧の説明を受けながらひょうで傷ついた南高梅の実を確認する世耕氏

 世耕弘成衆議院議員は16日、ひょうの影響で甚大な被害を受けたみなべ町の梅畑を視察した。14日夜に降ったひょうの影響は町内全域に広がっており、3割以上の梅が被害を受けた園地がほとんどで、中にはすべての実に傷がついた園地もある。世耕氏は山内と東本庄の2カ所の園地で深刻な状況を目の当たりにし、生産者から悲痛な声も聞き、「全力で救済する」と約束した。

 ひょうは日高地方各地で降ったが、みなべ町は特にひどく、あっという間に積もって梅畑が真っ白になる場所もあった。今月6日と11日に降ったひょうでも被害が出ていた中、14日はさらに広範囲で尋常ではない降り方だったという。町の調査では町内すべての地域で被害があり、日本一の産地を揺るがす事態。梅だけでなく、これから収穫が始まるはずだったウスイエンドウも甚大な被害が出ている。

 生産者から送られてきた被害状況の画像や映像を見て驚いた世耕氏は、一日も早く現地を見たいと、この日東京から白浜空港を経て現地入りした。

 山内地内では、南高梅を6㌶栽培している中早大将さん(43)=岩代=の4~5割の梅が被害を受けた園地を視察。多くの農家や山本秀平町長、農林水産省、日高振興局職員らと一緒にひょうが当たって傷ついた実を確認したり、被害が町内全域に広がっていることを示す地図を見た世耕氏は「これはひどい」と驚きを隠せない様子だった。

 中早さんは被害状況を説明しながら「町民の8割が梅産業にたずさわっている。根幹の農家が倒れたら産業が成り立たなくなる。大凶作だった昨年実施してもらった収入保険の特例措置の継続や、新たに保険未加入者への援助など、農業を継続するための支援をどうかお願いしたい」と要望し、「傷があっても品質には問題ないので、消費者にも理解して購入してほしい」と思いを述べた。ほかの生産者からも「無利子の農家融資の金額アップと返済期間の延長を」「収入保険に入りたくてもすぐに加入できない。要件を緩和してほしい」など切実な声が出た。

 視察後、世耕氏は「救済をしっかりして、持続可能な農業を守っていくという決意を新たにした。収入保険の補償や、傷ついた実を少しでも売り物にするための補助金の拡充だけでなく、まだ制度化されていない支援策を国と議論して、全力でいろんな方策を考えていく」と話した。