
田辺市龍神村柳瀬、元チェーンソーアート世界チャンピオンの城所ケイジさん(58)が、樹齢約200年のスギの大木で迫力ある仁王像2体を仕上げた。
スギは地元の殿原地区から切り出され、樹齢は約200年直径約1㍍。約30年前の龍神村森林組合の共販市で1立方㍍当たりの単価が過去最高値で競り落とされた。スギの木は旧田辺市の製材所が落札したが、県内の企業家に渡り、今回、チェーンソーアートとして制作を依頼した。
今年3月から作業に取りかかり、今月初めに完成。像の2体ともに高さ1・2㍍で、台座を含めると約2㍍となる。仁王のたくましい筋肉などがチェーンソーで細部まで表現されている。
城所さんは「これほどきれいなスギの木は今まで見たことがないほど。作品の材木として手がけられたことは彫り師にとっては名誉なこと」と話している。