休日、4歳の娘が同じ年中児クラスの友達と補助輪付きの自転車で遊んでいた。2人とも楽しそうに乗り、こちらもにっこり。子どもの成長は早いなと感じながら、すぐに補助輪なしで練習、乗る日も来るのだろうと思った。筆者は小学生のとき、自転車で深さ30㌢ほどの溝に転落。顔の左半分をすりむき、たぶん泣いていたのだろう、近くでテニスをしていた学生に助けてもらった記憶が、うっすら今でも残っている。
自転車の娘らと一緒に遊ぶ2歳の妹は「キックバイク」と呼ばれる幼児用でペダルが無く足で地面を蹴って走る二輪遊具。こちらも楽しそうに乗っていたのだが、先日、国民生活センターがキックバイクについて、2019年4月から昨年12月までの5年8カ月で101件の事故が報告されているとして注意を呼びかけていた。
キックバイクは基本的にブレーキは付いておらず、坂道で速度が出ると減速できず転倒したり、衝突したりするケースが多発。101件のうち、坂道での事故が少なくとも半数の50件、年齢別では3、4歳が約7割の72件を占めた。主な負傷部位は顔や頭部。昨年には死亡事故が相次ぎ、4月に北海道で3歳女児がワンボックスカーに巻き込まれ、8月には兵庫県で2歳男児が軽乗用車にはねられた。
同センターが3歳児に見立てた人形を用いて傾斜10度の坂道(高さ約1・7㍍、長さ10㍍)をキックバイクで滑走させた実験では時速16㌔を記録。自転車と同程度の速度が出ることが分かったという。坂道では使用せず、両足のかかとがしっかり着くことを確認。見守っていても、下り坂でスピードに追いつけるか分からない。使用方法を守り、キックバイクに限らず、交通事故に注意しよう。(笑)