2025年度子どもの読書活動優秀実践校・図書館・団体(個人)に対する文部科学大臣表彰の受賞校などが決まり、美浜町立図書館が選ばれた。同館は子どもたちが本に親しむきっかけになればとイベントを開催し、楽しく読書に向き合える環境づくりに尽力。表彰は4月23日に東京で開かれる子どもの読書活動推進フォーラム内で行われる。

 子どもが積極的に読書する意欲を高める活動について、優れた実践を行っている学校や図書館、民間団体、個人をたたえる表彰。県内から同館と4校、1団体が受ける。

 美浜町立図書館は乳児期からの読書推進を図るため、乳幼児健診時に24年度から読み聞かせ、25年度から絵本のプレゼントも行うブックスタート事業をスタート。親子での来館者増加につなげている。

 子どもたちがぬいぐるみと一緒におはなし会に参加した後、図書館でぬいぐるみを預かり、後日ぬいぐるみが読書する姿を撮影した写真とともに返却する「ぬいぐるみのおとまり会」も開催。スタンプラリーやボランティアと連携したおはなし会、壁面装飾を行っているほか、昨年の秋の読書週間では週間に合わせた行事として、テーマにあった本を借りてスタンプを押し、縦・横・斜めのマスがそろえば景品がゲットできる「としょかんビンゴ」を開いた。

 コロナで一時減った来館者数を戻し、増やそうと、さまざまなイベントを企画。開催ごとに図書館へ来る子どもらが増加しているという。今年はこどもの読書週間(4月23日~5月12日)に合わせて小学生以下を対象にした「読書クイズ」を初めて企画。13年から司書を務める松本彩花さん(34)は「読書以外の娯楽が多いなか、本にしかない楽しみもあります。図書館には本がいっぱい、好きな本が見つかるはず。図書館に来て喜んで本を借りてくれたらうれしいです。イベントがそのきっかけになって本に親しんでもらえるよう、これからも頑張ってやっていきたい」と話している。