
岸本周平知事が県民の声を聞き、県政に生かすタウンミーティングが25日、みなべ町役場で開かれ、梅生産者や林業、漁業、商工業、地域コミュニティー活動を行っている11人が活発に提案や意見を発表した。
清川を考える会会長で南高梅の生産、加工、販売の寺谷農園を営む寺谷雄二さんは、梅の栽培効率を飛躍的に上げるために自身が考えた「第3世代梅畑」の整備を提案。山間部の急斜面が第一世代、国のパイロット(農地整備事業)で整備した平地の梅畑が第2世代と位置づけ、「第2世代のおかげで収量がアップしたが、まっ平らな園地で落ちた梅を拾う作業は大変。そこで15~20%の傾斜をつけて収穫効率を上げた第3世代の梅畑を、現在休止中のパイロット事業を復活させて実現してほしい。省力化でき、収穫時期の人手不足解消にもつながる」と求めた。
ほかにも、フランスのワイン産地を見本に梅のシャンパーニュを目指す若者の情熱、紀州備長炭の原木を守るための活動、漁業を取り巻く環境の改善などさまざまな意見が出た。
岸本知事はそれぞれの声に共感し「農林水産部門につないでぜひ一緒にやっていきたい」などと前向きにこたえた。