
日高川町鐘巻の道成寺で16日まで、生け花展「無形文化財登録記念 嵯峨御流いけばな展」が開かれている。主催は嵯峨御流華道和歌山司所、嵯峨御流わかやま百錬会。昨年12月、華道が国の無形文化財に登録されたことを記念して開催。道成寺の小野俊成院主の妻博甫(本名・博美)さん(55)が特別階級の目代(もくだい)の資格を取得した記念も兼ねている。
テーマは「和歌山県最古の寺でいける『免許披露会』」。普段は一般公開されていない県指定文化財の書院で開催され、和歌山司所の会員28人が「祝花」として1点ずつを出展。小野さんの生け花は八角の銅器に万年青(おもと)を生けて祝意を表した作品で、目代の許状とともに床の間に飾られた。初日(15日)から多くの来場者が訪れ、紀州藩の寄進で建立された書院の雰囲気を感じながらゆっくりと観賞する姿がみられた。
小野さんは「皆さんのおかげで今回の生け花展を開くことができ、書院を華やかにしていただきました。先生方のご指導のおかげで目代の許状を受け、より深く華道を勉強することもできました。これを機に、より一層精進していきたいと思います」と話していた。
16日の展示は午前10時から午後4時まで。入場は無料。