南部大橋付近で確認されたヒシクイ(撮影=沼野正博氏)

 県は、2024年度(第56回)ガンカモ類生息調査結果を発表。県内主要7河川をはじめとする河川、池、沼、ダム、海岸等の計233カ所で調査し、20種類1万2773羽を確認した。前年度から3種類322羽増加している。南部川では、環境省レッドリスト選定種のヒシクイ(絶滅危惧Ⅱ類)も1羽確認された。

 毎年1月、全国で一斉に行われている調査。今年は1月12日に実施され、県内では日本野鳥の会県支部、県鳥獣保護管理員等97人が調査に当たった。

 個体数は主要7河川(紀の川、有田川、日高川、富田川、日置川、古座川、熊野川)のうち5河川で増加。熊野川では河川工事が落ち着き生息場所が広がったことから、前年度の285羽から3倍近い751羽の飛来を確認。日高川は、前年度の422羽から921羽と2倍以上に増加している。椿山ダムでは前年度同様、オシドリの大きな群れを確認した。切目川ダム(印南町)では県内での目撃例が少ないホオジロガモも1羽確認された。減少した主要河川は富田川と紀の川で、富田川は前年度の955羽から479羽と半減。紀の川は1826羽から1580羽へ、やや減少した。

 絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危機が増大している種)のヒシクイはみなべ町山内の南部川河口、南部大橋付近で1羽が確認された。夏期はユーラシア大陸北部に生息、冬期に南下する渡り鳥で、日本では1971年に天然記念物に指定されている。レッドリスト選定種ではそのほか、トモエガモ(絶滅危惧Ⅱ類)が4地点で計18羽、マガン(純絶滅危惧)が1羽、アカハジロを1羽確認した。