「有権者の心の叫び、声なき声を形にして実現する」 と二階氏

 今夏の参議院議員選挙に関して自民党公認の新人二階伸康氏(47)が6日、和歌山市の党県連本部で会見し、正式に和歌山選挙区への立候補を表明した。

 二階氏は御坊市島出身、田辺市東陽在住。二階俊博元衆議院議員の三男。青山学院大学法学部公法学科を2001年3月卒業。14年9月から俊博氏の公設第一秘書となり、昨年秋の衆院選和歌山2区に出馬、参院からくら替え出馬した世耕弘成衆議院議員に敗れた。

 二階氏は衆院落選の要因を自問自答し、悩み続ける日々の中、支持者から「もう一度衆院選で頑張れ」「保守分裂を回避して参院選で」などさまざまな声があり、世耕派からも「もう二度とあんな選挙はしないでほしい。世耕氏と協力を」との声があったと説明。

最終的に私の判断として、一日も早くふるさと和歌山発展のために力を尽くしたいと思った」などと、参院転戦の決意を述べた。

 重点政策にはガソリン価格の値下げ、半島防災・半島強靭化のための20兆円規模の予算確保、高速道路の紀伊半島1周などを掲げ、「有権者の皆さまの心の叫び、声なき声をしっかり受け止め、その声を形にして実現するのが政治。自民党公認候補としてこの使命を果たしたい」とした。

 記者から、世耕氏に近い前有田市長の望月良男氏(52)が無所属で立候補の意向を固めたことに対する受け止めを聞かれ、二階氏は「少数与党となり厳しい政権運営をしている中、保守分裂をしている場合ではないというのを重く感じる。(党公認候補を応援すると)約束したことがほごにされるようなことがあれば率直に残念」と話した。

 望月氏は今月下旬にも正式に出馬表明する見通し。ほか和歌山選挙区には参政党新人の林元政子氏(50)、立憲民主党新人の村上賀厚氏(65)、無所属新人の末吉亜矢氏(53)も名乗りを上げている。