山名町長ら執行部に向けて質問を行う少年議員

 由良町の小中高生が議員となり、町政に関する意見を述べる少年議会が16日、役場議場で初めて開かれた。議員15人からは若者の居場所づくり、街灯の設置や駅前の混雑解消、釣り大会の開催など、幅広い分野でユニークな意見が出され、町の未来について活発に議論を行った。

 議員は高校生(高専含む)5人、中学生6人、小学生4人で、これまで県外視察などを行いながら町への提言を考えてきた。議会は全議員が順番に一般質問を行う形で進行し、執行部として出席した山名実町長をはじめ、各課長らが答弁した。

 質問では、若者の居場所づくりに関する意見が多く出された。岡孝之輔君(和高専2年)は、日本のバスケットボールやスケートボード選手が世界で活躍し、中高生の間でも人気が高まっていることを紹介。町に住む若者が楽しめる場所として、白崎保育所跡地にコートを整備することを提案した。大井結暖さん(由良中3年)や安達颯柊君(由良小6年)、中野漣君(同6年)も、それぞれ子どもや町民が楽しむ・学べる場所の整備を求めた。

 観光については、高橋柚希君(日高高1年)が、由良町は釣り場としての魅力が大きいことを指摘し、今年の町制70周年を機に観光PRを目的とした釣り大会の開催を提案した。また、岩﨑菜々花さん(由良中3年)はお化け屋敷、池本左近君(由良小6年)は水族館と、それぞれ廃校を活用した新たな観光スポットの設置を提案した。このほか、紀伊由良駅の整備や中学校体育館へのエアコン設置、空き家の有効活用など、さまざまな意見が出された。

 山名町長ら執行部は、各提案に対する課題や問題点を交えながら真摯に答弁し、それぞれの提案について今後検討していく意向を示した。

 少年議員の1期生となる高校生5人は今回の議会で活動を終え、残る10人は引き続き活動を続けていく。