
御坊保健所主催、精神障害者家族教室が12日、日高振興局で開かれ、障害者の家族ら約50人が参加。御坊市の精神科特化型訪問看護こころケアステーション和歌山管理者の寺田耕也さん(47)が「気分障害のケア~精神科看護の視点から家庭でも生かすことのできるうつ状態時の対応~」のテーマで講演した。
寺田さんはうつ病の特徴などを説明し、「悲しい出来事だけでなく、うれしい出来事でも環境が変わることでストレスを受ける。それが病気を引き起こすきっかけになることがある」と述べた。患者に対しては「憂鬱(ゆううつ)な気持ちややる気が出ないのは病気がさせていることだから、きちんと治療すればよくなるということを保証してあげることが大切」と強調し、「『頑張ってね』『早く元気になってね』などの安易な励ましは『これ以上頑張れない』『早くよくならないと自分はダメなんだ』などと受け止められ、逆効果になりかねない」と指摘した。