農業の担い手不足で耕作放棄地が増えるなか、日高川町で外部からの新規就農者を受け入れる就農支援協議会が発足した。主要メンバー5人(専業農家)と農業技術などを指導するサポートメンバー約20人で構成。町内の移住受け入れ協議会、住みます芸人わんだーらんどなどが協力し、4月から本格的に活動を開始する。

 2023年に行われた農業に関する調査アンケートによると、川辺地区の農業者70歳以上が耕作している農地で後継者が未定となっている農地は92㌶(全体の13%)。町内の若手農家がいま以上に耕作農地を拡大することは難しく、耕作地を増やすのは限界に近いという。こうした背景から今後も耕作放棄地が増えることが予想され、地元の40代の若手農家を中心に協議会設立の声が上がり、新たな農業者を確保する目的として設立された。

 構成員のサポートメンバーは新規就農者に対し、柑橘や梅、エンドウ豆、野菜、米などの栽培を指導。新規就農者の獲得は就農フェアなどを活用し、わんだーらんどらもPRで協力する。住居については移住受け入れ協議会と連携し、県、JA、県就農支援センターなども協力。農業技術の指導、農用地の確保、外部からの呼び込みなどを含めた就農支援をワンストップで行う組織とする。

 同協議会は「放棄される農地の増加が大きな課題。今回の協議会の設立で問題の解決につなげていきたい」と話している。