
政治評論家としてテレビなどで活躍する竹田恒泰さん(49)が4月から、日高川町和佐の和歌山南陵高校(甲斐三樹彦校長)でアドバイザー的な立場として教壇に立つことが決まった。定期的(2カ月に1回程度)に同校を訪れ、日本の歴史や文化、経済、政治などを生徒に教える。一般向けの講演も計画しているという。
竹田さんは明治天皇の玄孫(やしゃご)で、慶応義塾大学法学部法律学科を卒業。作家としては2006年に「語られなかった皇族たちの真実」(小学館)で第15回山本七平賞を受賞。「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」「現代語古事記」など多くの著書を執筆している。テレビ出演、YouTube「竹田チャンネル」でも政治や国際ニュースなどを発信。講演活動も積極的に行っている。
同校を運営する南陵学園(静岡県)の理事長でもある甲斐校長が竹田さんと以前から交流があり、今年1月末、竹田さんに講師として指導を依頼。竹田さんは「和歌山南陵高校の力になれれば」と快諾した。
甲斐校長は「日本の歴史などのほか、日本の魅力や良さなども子どもたちに教えていただきたい」と話している。
同校は2022年5月、資金難で教職員給与の不払いなどが発生し、職員が授業をストライキするなどの事態に発展。同年、静岡県から南陵学園に対して生徒の募集の停止命令(現在は解除)が出され、その後、2年間は入学生がなく、現在は3年生18人だけ。今回の竹田さんの招へいも学校再建に向けた取り組みとして期待される。