
御坊市を拠点に子どもから大人まで気軽にサッカーを楽しめる教室等を提供しているSISスペシャルプログラム(坂本寿里也代表)に参加している藤原由愛(ゆうな)さん(20)=御坊市=が、25日に大阪で開かれた日本知的障がい者サッカー連盟主催の女子関西トレセンに参加した。サッカーが大好きで、SISを通じて仲間の輪も広がっており、将来は日本代表を目指していく。
藤原さんは小学1年からサッカーを始め、3年生のときに新潟県から御坊市に引っ越してきた。当時の御坊キックマンに所属したこともあり、中学では学校の先生とボールを蹴り合ったりしてきた。
15歳からはSISに参加するようになり、週5日、小学生や中学生のサッカー教室ほぼすべてに参加している。坂本代表から知的障がい者連盟の関西トレセンがあることを聞くと、「行きたい!」と二つ返事で初めて参加した。
堺市のJグリーンで行われた練習会には、関西から5人が参加。ドリブルやシュート練習など楽しい雰囲気で行われ、藤原選手はレベルの高いゴールキーパーから何本もシュートを決めてきた。「めちゃくちゃ楽しかった。もっとサッカーが好きになった」と大きな刺激になっており、「もっともっとうまくなりたい。次も絶対に行きたい」と笑顔いっぱい。
知的障害者サッカーは日本サッカー協会と同じルールで、国内には約6000人のプレーヤーがおり、日本代表チームもある。藤原さんは日本代表を目指しており、「うまい人たちと一緒に試合をしたい。そうしたら自分もうまくなれる」と向上心も人一倍強い。「これからもサッカーを続け、友達もいっぱい作りたい」という。
坂本代表はポジショニングやパス出しのタイミングが抜群と絶賛。「初めのころはコミュニケーションを取るのが苦手だったが、大好きなサッカーが彼女を成長させ、周りの子どもたちも仲良くしてくれた。障害のあるなしに関わらず、サッカーはみんなが楽しめるものだと教えてくれています」と話している。