県警は、2024年中の県内特殊詐欺、SNS型投資・ロマンス詐欺被害状況をまとめた。特殊詐欺の認知件数は136件で前年と比べて36件増え、被害額は約6億3300万円で約2億7300万円増加。昨年から新たに分類されたSNS型投資・ロマンス詐欺は計123件、約9億9700万円の被害があった。いずれも御坊署管内の被害はなかったが、相談はあり、注意を呼びかけている。

 昨年1年間の県内特殊詐欺被害は、手口別で主に架空料金請求80件(16件増)で約2億5800万円(約1600万円減)、オレオレ27件(25件増)で約2億7800万円(約2億6100万円増)。一方、主にSNSなど非対面でだまし、投資を勧めて金銭等をだまし取るSNS型投資詐欺は81件で約6億6800万円。主にSNSなど非対面での連絡手段で複数回やり取りすることで恋愛感情や親近感を抱かせて金銭等をだまし取るSNS型ロマンス詐欺は42件で約3億2800万円に上った。

 被害者の性別、年齢層をみると、特殊詐欺は女性の80代以上が19人で最も多く、女性の70代、60代、20代、男性の30代で10人超。SNS投資詐欺は女性50代の14人をはじめ、男女とも60代が10人以上となっている。SNS型ロマンス詐欺は男性50代が14人で最多。金銭交付方法はいずれもATM、ネットバンキングの振り込みや電子マネーが目立った。

 阻止件数は水際が117件、県警の「ちょっと確認電話」が438件。御坊署は「被害届けの受理はありませんでしたが、多くの相談が寄せられています。電話やSNSでお金を振り込む指示があれば詐欺。振り込む前に相談してください」と呼びかけている。御坊署の電話番号は0738―23―0110。ちょっと確認電話0120―508―878(これは・わなや)の利用も呼びかけている。