駅伝観戦が好きで、今年の箱根駅伝もテレビや配信に見入った。駅伝は、個人競技の要素も十二分に含まれる究極の団体スポーツの一つと思っている。秋から冬にかけてシーズン本番で、日高地方でも11月の高校駅伝県予選に始まり、県中学駅伝、日高地方中学駅伝、年明け1月には日高地方駅伝とすべて取材した。1秒でも早く、一つでも順位を上げようと全力で走る選手の姿は皆美しかったし、うれしい笑顔、悔し涙、選手それぞれの思いに触れることができ、取材を通じていつも元気と感動をもらう。
駅伝シーズンを締めくくる県市町村対抗ジュニア駅伝が、2月9日に開催される。本紙では今年も31日付から日高地方各チームをリレーで紹介する。取材で感じるのは、メンバーをそろえるのに苦労しているチームが多いこと。とくに高校受験を控える中学生の確保に苦戦しているのが現状のようだ。5年ほど前までは、我こそはとメンバーに入り、絶対にレギュラーを勝ちとってやるとチーム内でのし烈な競争があり、急激に成長する選手がたくさんいたが、コロナ禍からコロナ後にかけてはそんなチームの方が少なくなっているように感じる。このままで大会が続けられるのか心配もある。
一方で、ジュニア駅伝がきっかけで陸上に取り組む選手がたくさんいるのも事実。とくに小学生は、他のスポーツをしていたが、この大会でメンバー入りして走る楽しさを知り、中学から陸上に転向する子も多い。大会も今年で24回目。これからも子どもたちの目標となる大会になるよう、開催時期、小学生区間を増やす、大人も入れてみるなどなどいろんな角度から検討する時期に来ているように感じる。(片)