「より安全で安心な生活ができる態勢が整う」と期待する岸本知事

 日高川水系の西川流域全体で水害対策の強化、加速化につなげようと県は28日、御坊、美浜、日高、日高川の4市町を流れる「西川及び支川19河川」を特定都市河川に県内で初めて指定した。

 2021年に整備された特定都市河川浸水被害対策法に基づく指定で、国から流域治水のハード、ソフト対策に重点的に支援が受けられる。また、田畑など面積1000平方㍍以上の開発を行う場合は、雨水の流出を抑制する対策工事も義務付けられるなど、一層の水害対策につながると期待される。特定都市河川の指定は近畿で寝屋川(大阪)、大和川(奈良)の2例あり、西川が3例目となった。

 今回の指定は岸本周平知事が行い、西川をはじめ下川、斉川、千津川など19河川のほか、これらの河川を含むエリアも特定都市河川流域に指定した。昨年3月には県と4市町が西川流域水害対策協議会の準備会を立ち上げ、協議を進めていた。今後は協議会に格上げし、来年度以降に流域水害対策計画を策定していく。

 岸本知事は会見で「この計画で洪水を防ぎ、より安全で安心な生活ができる態勢が整う」と期待し、県内ほかの河川についても特定都市河川に該当するのかどうか、しっかり研究して前に進める考えを示した。