
劇団RAKUYU(松本こうじ代表)の第15回公演「アンネの日記」が26日、御坊市民文化会館大ホールで上演された。大ホールでの単独公演は5年ぶりで、ホロコーストの犠牲となり15歳で亡くなったユダヤ人の少女アンネ・フランクが残した日記を舞台化。人間の尊厳を奪う戦争の愚かしさを訴えた。
ユダヤ人の2家族、フランク家とファン家は支援者の助けを得て工場の屋根裏部屋に隠れ住む。足音を立てないよう靴を脱いで過ごし、咳一つできない生活。最初は穏やかに過ごし、誰もいない夜にはユダヤ教の年中行事を祝う歌など希望を込めてうたっていたが、やがて限られた物資、極度な行動制限などから皆はいら立ち、パンの分け方などを巡って争う。そんな中、アンネは父に贈られた日記帳に思いをつづり、「世界の人たちに私の書くものを読んでほしい」とジャーナリストを夢みる。
心を通わせるようになっていたアンネとファン家の少年ペーターだが、ペーターは絶望を口にし、アンネは「いつかきっと、自由な世界がやってくるわ」と励ます。しかしその直後、隠れ家のドアは保安警察に激しくたたかれる。最後のナレーションで、アンネは残される日記に平和への願いを託すのだった。
会場では、自由への希望を持ち続けたのに収容所で非情な最期を迎えたアンネの運命に涙する観客の姿もみられ、松本代表は「世界中で起こっている紛争や戦争への警鐘として、平和への願い、命の尊厳をテーマとして上演しました。悪戦苦闘しましたが、私たちにとっても考えさせられた舞台となりました」と話している。


