日本テレビの 「ザ! 世界仰天ニュース」 で紹介された和歌山南陵高校バスケットボール部の6人

 部員たった6人で全国大会に出場した日高川町和佐、和歌山南陵高校バスケットボール部が21日、日本テレビの人気番組「ザ! 世界仰天ニュース」で紹介され、大きな反響を呼んでいる。同校は2022年、教職員の給与未払いなどが発覚し、校舎もボロボロの状態。退部者が増える中、残った部員たちが「全国出場」という強い思いを持ち続け、逆境をはねのけたことがクローズアップされた。

 同校は学校法人の資金難で職員の給与が滞ったことなどが表面化し、法人がある静岡県から生徒募集の停止命令(昨年末に解除)が出された。その後も資金難で存続が危ぶまれる状況となったが、昨年4月、コンサルタント会社代表の甲斐三樹彦氏(52)が理事長に就任。校長を兼任し、学校再建に取り組み始めた。
 番組ではその当時の様子などを紹介し、少人数ながら全国大会に出場したバスケットボール部をクローズアップ。部員が他の学校に転校し、最終的に残ったのは3年生6人となった。学校のトイレも天井から水漏れしたこと、寮の朝食が調理パン1つだけになったことなどトラブルが続く中、見事全国出場を勝ち取ったことが、実際の大会の様子などを交えて放送された。

 番組終了後、同校が募集しているクラウドファンディング「学生寮を改装して学生たちに快適な生活を届けたい!」の支援が急増。放送前は10万円未満だったが、約100万円となるなど大きな反響があった。他にも電話やメールで、「テレビを見て感動しました」「子どもが入学したいと言っています」などと励ましの声が届いている。

 甲斐校長は「これからが学校再建のスタート。地域の皆さんに信頼されるように、一歩ずつ着実に進んでいきたい」と話している。