
日本一の梅の産地みなべ町は21日から、森林組合、立命館大学と協働し、梅の木の剪定枝を炭にして有効活用法を探る3カ年の実証実験をスタートさせる。14日には実験へ向けた炭化炉が委託先のみなべ川森林組合に設置され、試運転を行った。炭にすることで土壌改良への有効活用が期待できるほか、二酸化炭素削減を実現させ、国のJクレジット制度の認証取得を目指す。
梅の生育に剪定は重要な作業で、町内では秋から冬にかけて剪定枝が発生するが、現在は農家が各自で焼却などの処分を行っている。以前から有効活用法が課題の一つとなっている。
今年度からSDGs未来都市を目指しているみなべ町は、二酸化炭素削減を切り口に新たな活用方法を探ろうと、国の補助金を受けて本年度から3カ年事業で炭化の実証実験を行う。
炭化は森林組合に委託して行う。剪定枝をチップにして、今回新たに導入した専用の炭化炉で炭にする。14日に行った試運転では、炉の購入先の高槻バイオチャーエネルギー研究所の島田勇巳所長らが取り付け、使用方法などを説明。実際に剪定枝チップを入れて稼働し、数時間で炭にしたが、冷却などして2日後に取り出した。
本格稼働後は、連携している立命館大学が焼却処分した場合と、炭にした場合との二酸化炭素排出量の差がどれだけかのデータを取り、具体的な削減量を数値化。結果をもとに、二酸化炭素等の吸収量を「クレジット」として国が認証するJクレジット制度に申請を目指していく。
町では「まずはJクレジットに認証されることを目標に取り組み、将来的には炭として商品化できるように、これからあらゆる可能性を検証していきたい」と前向き。町地域おこし協力隊員で同森林組合に勤務する梅田進太郎さん(30)は「炭をいったんパウダー状にして固めて成形炭をつくり、燃料として使用することにも挑戦できれば」と意欲的で、島田所長も「炭は弱アルカリ性で、保水性や保菌性もあるので土壌改良としてさまざまな活用法ができるのでは」と期待していた。


