日高郡選挙区選出県議の冨安民浩氏(76)=日高町高家・9期=が26日、県議会に辞職願を提出し、27日付で鈴木太雄議長が許可した。理由は「一身上の都合」としている。

 冨安氏は慶応大学法学部法律学科を卒業、国会議員秘書などを経て1991年、県議に初当選し、農林水産や半島振興過疎対策、議会運営などの委員会委員長を歴任し、09年6月から10年6月まで議長も務めた。この間、道路整備や農林水産業、観光の振興などに尽力。昨年4月の県議選では無投票で9期目をスタートさせた。先月26日には道路工事の入札を巡る情報の漏えい事件で逮捕され、略式命令で罰金40万円を納付。今月21日には本人の申し出で自民党県連副会長を辞任していた。冨安氏は政治資金問題の責任を取る形で衆議院を引退した二階氏の懐刀の一人としても知られるが、くしくも同じ年に政界を去ることになった。

 県議会事務局によると、日高郡選挙区の定数は3で、欠員1となっても補欠選挙は行われない。任期満了は27年4月29日。