尾崎さんの作品「Antique shop」
吉本さんの作品 「跳躍」

 来年7月26日から香川県で開催される第49回全国高等学校総合文化祭の美術・工芸部門に出展する県内作品の選考会が行われ、日高地方から日高高校3年の尾崎月灯さんの平面作品と、紀央館高校1年の吉本苺果さんの立体作品が選ばれた。

 審査は今月13日から15日にかけて、田辺市の紀南文化会館で行われた県高校総文祭の中で実施され、平面作品5点、立体作品2点が選出された。

 尾崎さんの作品は、F50号のキャンバスに油絵の具で描いた「Antique shop」。アンティークショップの店内を題材に、陶器や照明が並ぶ様子を描写した。特に照明には他と異なるペインティングオイルを用いることで、実際に光っているような表現を追求。陶器の小さな艶も丁寧に描き込み、リアルな質感を見事に再現した。また、巧みな色使いにより、店内の奥行きも感じられる仕上がりとなっている。1年以上かけて完成させた大作で、尾崎さんは「初めての全国総文で、とてもうれしいです」と笑顔を見せる。

 吉本さんの作品は、リンゴに向かって飛び跳ねる猫を表現した「跳躍」。芯材とワイヤーで形を作り、粘土で表面を仕上げた。跳び上がる猫の筋肉の流れや骨格をリアルに再現し、躍動感あふれる作品に仕上げた。さらに、表情や細かなヒゲの部分も丁寧に作り込んでいる。初めての立体作品で全国選考に選ばれ、吉本さんは「動物、特に猫が好きなのでこの作品に決めました。顔やヒゲの部分が難しかったですが、選ばれると思っていなかったので、とてもうれしいです」と話している。

吉本さんの吉の字は、上が短い方です