
串本町の小型ロケット発射場、スペースポート紀伊で18日、スペースワン株式会社のカイロス2号機の打ち上げがついに行われた。発射から15分後、何らかの原因で飛行中断措置が取られ、軌道に衛星を投入するミッションは達成できなかったが、ギャラリーは初めて空高く飛んでいく全長18㍍の白い機体に感激していた。
カイロス2号機は去る14、15日ともに上空の強風の影響で直前に発射延期。3日後にあらためて打ち上げされ、今回は発射場から飛び立つ姿が確認できた。発射から約50分後に搭載していた国内外の衛星5基を順次、高度500㌔の太陽同期軌道に切り離す予定だったが、飛行中断措置が取られたため、国内初となる民間企業単独での打ち上げ成功は次回以降への持ち越しとなった。
那智勝浦町の公式見学場では前々回、前回に比べ人数が大幅に減ったものの、「今回こそは」と祈るような気持ちで発射30秒前からカウントダウン。緊張と期待が高まる中、その瞬間がやって来ると、南方の山の向こうに「ゴゴー」という地響きにも似たような音とともにカイロスの姿が見え、見物人たちは「見えたー」「成功だ」と大興奮で、中には目を潤ませる人も。噴射の炎と白煙の尾を引きながら真っすぐに上昇する様子を3分以上見ることができ、見物人は勇ましい姿に「頑張れ~」と声援を送っていた。
三重県津市から来た津田燈良(とうり)君(10)は「やっと見れた。カッコいい。いつか宇宙に行ってみたい」と笑顔で、母の裕子さん(36)は「5回目の見学です。息子にどうしても打ち上がる姿を見せたかった」。和歌山市の会社員米地功至さん(54)は那智勝浦が父の出身地でもあり、「ロケットの打ち上げがこの地の活性化や関連工場の誘致につながれば」と期待していた。
堀順一郎那智勝浦町長は「ミッション達成はできなかったが、ロケットの姿が非常にきれいにみえ、迫力があった。見物人はみんな笑顔だった。カイロスは大きく階段を上った。次は成功を」と話した。