熊瀬川地内の県道三差路で樮川の瀬戸区長(右から2人目)と西山さん㊨から話しを聞く世耕氏

 世耕弘成衆議院議員は15日、地元から早期改良の要望が強い印南町樮川とみなべ町熊瀬川を結ぶ県道を視察した。曲がりくねった道は住民の重要な生活道路となっているが、大雨時には土砂崩れの恐れがあり、道が寸断されれば集落が孤立する可能性も。世耕氏は「県、国、地元両町とも連携して一日も早く解決できるよう頑張りたい」と事業促進の後押しを約束した。

 早期改良が望まれているのは、樮川から山を越えてみなべ町熊瀬川へ通じる県道で、世耕氏は瀬戸幸信区長(72)と西山健治さん(76)らとともに、樮川の集会所前から熊瀬川地内の田辺方面(県道30号・田辺印南線)と上洞方面(県道197号・滝切目停車場線)に分かれる三差路までの狭隘区間約3・3㌔を視察。狭く曲がりくねった道が続く道の現状を見たうえ、これまで地元の改良促進協議会として県に対して9回も要望を行い、知事から「まずは絵を描くところから」と前向きな回答を得ているが、ほとんど動いていないという話を聞いた。

 世耕氏は「実際に道を走ってみて、本当に狭いことに驚いた。道路わきの山の斜面の劣化から土砂崩れの危険もある。これまで数々の道路の現場を見てきたが、状況はかなり厳しい方だと思う」と印象を述べ、「交通量も決して少なくなく、田辺、御坊へ通勤で利用される方も多いうえ、2本の国道(424号と425号)を結ぶ道路としても重要。補助としては直接の国庫補助事業があるし、社会基盤総合整備交付金、防災面では防災安全対策交付金というのも活用できる」とバックアップを約束。コスト等を考えてトンネル、または新ルートなど新たな計画への変更も含め、「一日も早く県に腹をくくって取り組んでもらえるよう、私も県議会、印南町、みなべ町とも連携して対応したい。地元からも要望の声を上げ続けてほしい」などと答えた。

 現場視察のあとは、集会所で区民約50人と懇談。あらためて区から要望書を受け取り、参議院からくら替え当選後の国会の緊張感や石破政権の外交課題について報告した。