
世界には二十億人のイスラムの人々がいるという。ところが日本人の多くが本当のイスラムを知らないのではないか? イスラムの名の下に紛争やテロが起きるから誤解されているのではと、著者フィフィは語る。
まずイスラムとは何かということだが、イスラム教を信じる人々のこと。アラブとは違うという。アラブとはアラビア地方に暮らす人々を指し、イスラム教はアジアをはじめ全世界に広がっている。成立は七世紀ごろムハンマドが神(アッラー)の啓示を受けて生まれた宗教で、その神の啓示を示した経典がコーランである。これはアラビア語で書かれている。
日常生活において私たちとイスラムの人達が違うのはヒジャブとハラールだ。ヒジャブとは女性が頭に被る布で、これには頭の毛を隠す(ニカブ)から覆面のように目だけ出す(ブルカ)、また全身を覆う物(チャドル)まである。理由は女性の髪の毛が性的シンボルを表しているからだという。
ハラールとは、豚が入っていない料理を指す。これは豚肉はもちろん豚のエキスが入っていても駄目である。またお酒も禁止。日本では味噌や醤油にもアルコール成分が含まれているのでイスラムの人々は食しない。これらはイスラム法に基づいている。この法は国際法から民法、商法、そして生活規律まで及んでいる。神が定めた法だから改正はできない。イスラムの人々はこれらを守って生活しているのである。
一般の日本人からは、ちょっと厳しい宗教かもと思ってしまうのは私だけ? (秀)