出口議員の質問に対して人材育成基本方針と副業制度創設へ意欲を見せる山本町長

 みなべ町の山本秀平町長は11日、9月の就任後初めての議会一般質問の答弁に立ち、町独自の人材育成基本方針と職員の副業制度を創設する考えを明らかにした。出口晴夫議員の提案に対する答弁で、持続的成長の必要性を訴え、人材育成方針では女性管理職の積極的な登用、副業制度では町の課題の一つである梅産業の人手不足解消にもつながるよう、職員が自分の意思で参加したくなるような体制づくりに意欲をみせた。

 出口議員は、山本町長が所信表明で行政改革の必要性を強調したことを受け、「行政の持続的成長のためには人づくり、組織づくりが重要。職員が何を理念とし、目指すべきビジョンがあってもいい。町としてどんな人材を育成していくか、基本方針を策定してはどうか。今は少ない女性の管理職も具体的な数値目標を盛り込んでほしい」と考えを述べた。副業制度では有田市が基幹産業のミカン収穫の労働力となることを中心に職員の副業制度を設けていることを紹介し、「みなべ町も梅収穫の労働力不足がいわれており、課題の解消、職員のスキルアップになる」と制度創設を提案した。

 山本町長は再質問も含めて人材育成方針では「全職員が目指すべきビジョンを持ち、デジタル人材なども含めてまちの未来づくりのため、みなべ町にふさわしい基本方針を策定したい。女性管理職の登用にも積極的に取り組んでいく」、副業制度では「職員の働き方をしばるべきではないという視点で、時代に応じて変えるべきところは変える。やらされではなく、自らの意志で地域の課題解決に参加したくなるような行政の体制をつくりたい。そのために年齢や立場に関係なく、職員と対話をしていきたい」と早期に取りかかることを約束した。

 議場には20人を超える一般傍聴があり、新町長への期待の高さもうかがわせた。