「まずは初戦突破を目指して頑張ります」 健闘を誓い籔内町長と握手する小恒さん

 高校女子サッカー日本一を決める第33回全日本高校女子サッカー選手権大会(29日開幕・兵庫県)に、美浜町吉原の小恒智菜(こつね・ちな)選手(3年)がメンバー入りする和歌山北が出場する。ディフェンダーの小恒選手は攻撃的な右サイドバックとして予選を兼ねた県大会の優勝に貢献。大好きな仲間とともに掲げた目標の「全国1勝」へ「チーム一丸、全力を尽くします」と笑顔で抱負を語った。

 和歌山北は9月に開催された4チームによるトーナメントの和歌山大会1回戦で神島に20―0、決勝で新宮に1―0で勝利。全国大会はこれまで9地域代表の32チーム制で行われ、県勢は強豪ひしめく関西大会で上位4チームに入らなければならなかったが、今大会から出場枠が増えて全47都道府県の代表校が出場できるようになり、県勢として22年ぶりの出場を決めた。

 小恒選手は小学5年から御坊キックマンでサッカーを始め、松洋中時代はベロー・ラ日高でプレー。身長164・5㌢、右利きで、相手ディフェンスラインの裏への抜け出しに自信があり、正確なクロスでチャンスメークする。県大会では全2試合とも先発フル出場し、神島戦でセンターライン付近から超ロングシュートでゴールを決めて得点も。守備面ではポジショニングに定評があり、インターセプトを得意とする。

 自宅から和歌山市まで電車通学。高校でもサッカーを続けるか迷ったが、「試合で勝ったり、仲のいいチームメイトとワイワイしたり、楽しかったので頑張れました」と笑顔を見せる。

 全国大会を前に9日には、地元の美浜町役場に籔内美和子町長を訪ね、出場を報告。高校最後の大会へ「初戦突破を目指し、3年間の練習成果を発揮できるよう、チーム一丸となって頑張りたい。これまで関わり、支えてくれた皆さんに感謝して、一日でも長くサッカーができるよう全力を尽くします」と力を込めた。