県道沿いで巨岩を計測する振興局職員

 27日朝、御坊市野口の県道日高印南線で巨大な岩が落下し、日高振興局や市の職員らが対応に追われた。

 現場は御坊IC東約300㍍。最も大きな岩は高さ1・5㍍、幅2㍍で、重さは推定10㌧。県道沿いの見山(通称とび山)の山肌約30㍍の高さから落ちたとみられ、山の斜面にある防護柵とその下のガードレールを突き破って道路でバウンドしながら転がり、反対車線の縁石にぶつかって歩道のところで止まった。この巨岩以外にも一緒に落ちてきたとみられる高さ数十㌢の岩が複数、山の斜面下付近に散乱していた。

 近くの住民によると、この日午前9時30分ごろに「ザザザー」というものすごい音で驚き、外へ見に行くと岩が落ちていたため、御坊警察署に通報し、連絡を受けた振興局職員らが現場を確認した。前日には雨と強風に見舞われたが、落石の原因は不明。幸い通行車両や人への被害はなく、関係者らも胸をなでおろしている。

 市によると、とび山には巨大な岩がむき出しになっているところがあり、付近一帯は土砂災害警戒区域になっている。

 巨岩がバウンドしたアスファルトは陥没しており、一部は県が応急作業で埋めて通行できるようにしていたが、まだ落石の恐れがあるとしてその後全面通行止めとした。規制区間は御坊ICから防災センター前までの延長815㍍区間。う回路は堤防道路。