トークショーで語る(左から)入江さん、山村さん、谷村さん、大久保さん、鈴木さん

 今年で創部100年を迎えた日高高校硬式野球部の記念事業が23日、同校で行われ、式典には現役部員を含めて関係者ら約300人が出席した。過去3回の選抜大会出場時や元プロ野球の選手、俳優のOB5人によるトークショーでは、一人ひとり高校時代や甲子園での思い出話に花。次の100年へ、後輩たちにエールを送った。

 記念式典は体育館で行われ、実行委員会の濵﨑正人会長、後援会の津村仁志会長があいさつ。来賓で1956年の第28回で初の選抜出場時、初代応援団長を務めた二階俊博元衆院議員が当時を振り返りつつ「いろんな社会、世界へ、野球を通じた仲間で力を合わせていこう。日高高校の名と伝統を背負い、これからの活躍を心からお祈りしています」と祝辞を述べた。

 記録映像の投影のあと、トークショーはテレビ和歌山アナウンサーの中村隆之さんを司会に、56年選抜出場の入江喜一さん(85)、89年選抜出場の山村武さん(53)、92年選抜出場の谷村和也さん(49)、元プロ野球選手の大久保勝信さん(48)、俳優の鈴木蓮清さん(20)のOB5人がゲスト登壇。高校時代を振り返ったり、甲子園出場時の思い出を語ったりし、後輩らへのメッセージとして、鈴木さんが「常に全力で楽しんで」、大久保さんが「一日一日を大事に。自信と誇りを持って頑張って」、谷村さんが「将来を見据えて仲間を信じ、いい青春を」、山村さんが「感謝の気持ちを持って一度しかない高校生活、悔いなくやりきって」、入江さんが「『やらされる練習』より『する練習』、自分がどう見られているかを大切に。今しかないんだよ」と激励した。

 式典の後、グラウンドで記念交流試合を実施。92年の選抜出場につながった91年の秋季近畿大会1回戦で対戦した奈良県の郡山を迎え、熱戦を展開した。