
県内の優れた熊野牛の母牛を選ぶ品評会「第6回県種牛共進会」が9日、田辺市秋津町の県熊野牛子牛市場で開かれ、出産経験のある雌牛を対象とした第2区部門で、日高川町千津川の中川裕行さん(51)が育てた「なのは」号が最優秀賞(県知事賞)に決まった。中川さんが最優秀賞に選ばれるのは今回で3度目。
第2区には10頭が出品され、来場者の投票で順位を決めた。
なのは号は2022年3月に生まれた生後2年8カ月の雌牛で、1回の出産経験がある。体のバランスや毛の質がよく、投票総数50票のうち、11票を獲得した。
中川さんは種付け、出産などの繁殖を行っている肉用牛生産農家で、現在は母牛を約30頭、子牛を約20頭飼育。牛がのびのびとストレスなく過ごす環境づくりにこだわっている。
中川さんは受賞に、「なのは号は比較的おとなしい性格で、扱いやすい牛。(来場者の投票による審査で)大勢の人が『いい牛』と思ってくれてとてもうれしいです」と話している。