
日高川町船津、日高川左岸側の山斜面に建設する太陽光発電所「日高中津第一発電所」の現場工事が進んでいる。2018年から施行されている県太陽光発電条例で認定された中では県内2番目の大きさのメガソーラー。事業区域面積は70万4128平方㍍で、うち開発区域面積は約40万平方㍍。合計出力は2万9990㌔㍗で、稼働は3年程度先を見込んでいる。
事業主体は建築や環境エネルギーなどを手がける中川企画建設株式会社(本社・大阪市)などでつくる合同会社日高中津第二発電所。建設地は産品販売所「道の駅SanPin中津」の日高川対岸で、30年から40年前にゴルフ場の建設計画があった場所(計画は途中で頓挫)。坂本、岡本地内にまたがる山の中腹に建設し、延長は約1㌔にも及ぶ。
23年2月に県の林地開発許可を受け、地元住民らに説明会を開催。24年5月に県太陽光発電事業の実施に関する条例に基づく認定を受けた。工事は今年6月から開始し、現在は雑木林の伐採がほぼ終了。今後は造成、太陽電池モジュールパネル(9万9080枚)の設置など発電に関する工事を進める。安全面を確保するため、砂防ダムなども建設。大きさとしては上富田町にあるパシフィコ・エナジー和歌山メガソーラー発電所に次ぐ県内2番目。発電電力は売電する。
7日には町議会総務文教常任委員会(山本芳徳委員長)が現場を視察し、工事関係者が事業について説明。委員からは「砂防ダムはいつから工事に着工するのか」「切った木はどうするのか」などと質問が上がっていた。山本委員長は「安全対策を徹底し、工事を進めてもらいたい」と話していた。