和歌山市に開設したサテライトオフィス

 みなべ町と共同で梅の効能等を20年以上研究している元和歌山県立医科大の医師で、現在は大阪河﨑リハビリテーション大学(貝塚市)教授の宇都宮洋才さん(61)=和歌山市=が、和歌山市に同大の和歌山サテライトオフィスを開設した。和歌山に軸足を置き、梅の機能性を生かすための勉強会の開催や生産者らからの相談に応じる拠点として活用する。将来的には同大の食品を研究するコースの立ち上げも進めていく。

 宇都宮教授はこれまでのみなべ町との研究で、梅干しには高血圧予防、抗酸化作用、糖尿病予防、胃がん予防インフルエンザ予防、骨粗しょう症予防などたくさんの効能があることを実証データで示し、さまざまな特許も取得。新型コロナ予防にも効果があり、現在はなぜ新型コロナに効くのかのメカニズムを東海大学と合同で研究を進めているほか、酸の強い梅酢が歯に与える影響を県外の大学歯学部と行っている。

 梅博士として有名で、生産者や町民らから相談を受けることもあるが、大阪では遠いこともあり、もっと気軽に相談してもらえるように今年9月、和歌山市にサテライトを開設。JR和歌山駅に近い美園町のみその商店街の3階建て施設をリニューアルした。
 今後は勉強会や講演会の開催、生産者らからの相談など梅の機能性を発信する拠点とする。同大は理学療法士や作業療法士を養成しているが、将来的には宇都宮教授らが中心となってサテライトオフィスも活用した食品研究コースの開設へ向けて現在準備を進めており、みなべ町や田辺市、御坊市などからも積極的に学生を募る考え。

 宇都宮教授は「梅干しを使ってもらうために長年、研究を続けている。サテライトができたので、どんなことでも気軽に相談に来てほしい」とPRしている。

 相談などの連絡はみなべ町うめ課か大阪河﨑リハビリテーション大学へ。

 美浜町議会は30日、役場で区長会との懇談会を開き、意見交換した。

 谷重幸議長ら議員10人と吉川徹会長ら区長11人が出席し、議会側から各委員会が活動や重点課題を説明。区長会側からは広報誌について「写真が大きく多くなって見やすくなった」という意見があった。

 防災についてハード事業推進や津波避難タワー建設ほか、空き家やイノシシの対策、道路拡幅を要望。9月定例会での第1若もの広場改修工事設計委託業務の追加予算を削除する修正動議の可決について説明を求める声もあり、活発に話し合いが行われた。