由良町で水揚げされ、2016年に紀州日高漁協が商品化した海藻の「紀州あかもく」が、ここにきて爆売れしている。きっかけは予備校講師でタレントの林修さんが先月25日、テレビ番組で自身の「最強の朝メシ」として紹介したこと。同漁協によると、インターネット販売を中心に通常の3、4倍の売れ行きとなっている。
アカモクは春に海岸の浅瀬で成長し、長いものは10㍍近くになり、由良町戸津井や小引では漁船のスクリューに巻き付く厄介者だった。近年、食物繊維のフコイダンなどの成分が多く含まれ、免疫力アップ、整腸作用、美肌などの効果があるとされる「スーパーフード」として注目され、紀州日高漁協が県内で初めて商品化。また、同漁協と近畿大学の共同開発で、美容効果を生かした美容液「AKKYURA」も開発した。
林さんが紀州あかもくを紹介した番組は自身の冠番組「林修の今知りたいでしょ」(テレビ朝日系)で、「これが僕の健康の源。これを年間360個食べます。旅行などで食べない日が5日ぐらいあるだけ。毎日必ず食べます」と紹介。長野県を長寿県に導いた諏訪中央病院名誉院長の鎌田實氏も「実にいい。食物繊維が非常に多い。カリウムも含まれ血圧を抑制する作用も。血液の流れを改善してくれる作用もある」などと絶賛した。
漁協では「番組では紀州あかもくの名称は出なかったが、商品のパッケージがまさにそれだったため、視聴者がネットなどで調べて買い求めているようだ。あかもくは関西ではまだあまり普及していないので、これを機会にさらに知名度がアップすれば。在庫はまだ余裕があります」とPRしている。