衆議院解散に伴う第50回衆院選はいよいよ15日に公示され、27日まで12日間の舌戦に突入する。衆議院小選挙区が「10増10減」となって以降、初の選挙。和歌山県は3区から2区に減り、新2区は前2区の橋本、海南、有田市などに、日高地方を含む前3区の自治体が加わり、27市町村に再編される。
2区では自民党元幹事長の二階俊博前衆議院議員が引退し、新人6人が立候補を予定。前哨戦では二階氏の三男で自民党新人の二階伸康氏(46)と、自民党から離党して参議院からのくら替え出馬となる無所属新人の世耕弘成氏(61)が激しい保守分裂戦を展開している。
伸康氏は今年5月、県町村会などの要請を受けて立候補を表明し、すでに選挙区内を4巡。各種団体の推薦は650件に上り、首長や議会議員の支援も受けるなど組織的には先行しており、同世代の若者にも支持が浸透、9月に地元の御坊市民文化会館で開かれた励ます会には約1300人が集まった。新たに2区に加わった地域でも辻立ちなどで知名度アップを図っている。
一方、世耕氏は出馬表明が今月5日となったが、政治資金問題で自民党を離党した今年4月以降、和歌山に頻繁に足を運び、集会や企業のあいさつ回りを展開していたこともあり、出遅れの影響は少なく、5日の後援会緊急総会では600人が参集して、一気に選挙モードに。内閣官房副長官や参院幹事長の経験のほか、参院議員時代には全県を選挙区に戦っていたこともあり、2区全域での支持が根強い。
元県議で共産党新人の楠本文郎氏(70)は今年2月にいち早く立候補を表明し、御坊市議9期、県議1期の経験や自民党政治資金問題などを訴えている。
ほか、和歌山の未来をつくる会代表で無所属新人の本間奈々氏(55)、和歌山市議で立憲民主党新人の新古祐子氏(52)、鼎立(ていりつ)の党代表を務める新人の高橋秀彰氏(42)も出馬を予定している。