
印南町は11日、町内にある紀南カントリークラブ(南谷)、ラ・グレースゴルフ倶楽部(古井)の2カ所のゴルフ場に、ふるさと納税の申し込みと返礼品のゴルフ場利用券がその場で受け取れる「ふるさと納税自動販売機」を設置した。ゴルフのまち印南町をさらにPRし、ふるさと納税による税収アップを目指す。
自動販売機はタッチパネル式。寄付額は1万円から100万円までの9種類を選ぶことができ、運転免許証を機械に読み込ませてクレジットカードで支払いを行うと、寄付額の3割に相当するゴルフ場利用券の引換券が発行され、受付ですぐに交換してもらうことができる。利用券はゴルフのプレーのほか、物販、食事にも使える。券は1年間有効。寄付証明書は後日、自宅に届くようになっており、寄付金額のうち2000円を引いた額が税額控除される。利用対象は町外在住者。
ふるさと納税自販機は、グローキーアップ㈱(神奈川県)が開発。営業委託を受けている㈱サイネックス(大阪市)が各自治体のゴルフ場に設置している。全国的にもゴルフ利用券のふるさと納税自販機は増えてきており、現在60カ所に設置されている。県内では南紀白浜ゴルフ倶楽部(上富田町)に次いで2カ所目。サイネックスの担当者によると、ゴルフ場を利用する客層はさまざまなので、高所得者層などは100万円の寄付を選ぶ人も少なくないという。
紀南カントリークラブでは、利用客の3割が大阪南部から来るという。仲前和幸支配人は「ゴルフを通じてふるさと納税が増え、印南が今以上に魅力あるまちになってくれたら」と効果を期待していた。