審査員特別賞の賞状を手に笑顔の井原さん

 県内の定時制5校の14人が日ごろの思いなどを述べ、各校の校長らが審査した。
 井原さんは小学校4年生から日高川町のダンスや演技などを行う「あすなろ倶楽部・絆の星」に所属。「私の好きが詰まった場所。学校に行けないときも私を支えてくれ、成長させてくれた。今年8月の卒業公演で見た満席の会場、自分に送られた言葉は心に残り続け、経験という財産をこの9年間で得られた」と述べた。

 活動を通じて「周りの人への感謝」「人の話を素直に聞く」「やりたいことを発信する」の3つを学んだとし、「経験はかけがえのない財産で、減ることはなく永遠に増えていく。全日制から定時制に転入してきたこと、ここで発表していることも私の財産」と述べ、「将来、人の心を動かせる役者になりたい。卒業公演は終わったが、ここがスタートライン。財産をもっともっと増やし、まだ見ぬ景色を見たい」と締めくくった。

 役者活動を通じて得た発声と表情で思いを表現し、見事入賞。「全国に進めなかったのは残念ですが、素晴らしい賞をいただけてとてもうれしく、自信になりました」と喜んでいた。