龍神を祭る社

 田辺市龍神村柳瀬、龍神村Dragon Museum(ドラゴンミュージアム)の内外装が改装され、5日、リニューアルオープンする。施設内には神の龍神を祭る社(やしろ)を新たに設置したほか、龍をテーマにした造形作品など60~70点の展示品を見やすいようにレイアウトも変更した。

 ドラゴンミュージアムは2022年7月、廃業した飲食店を改装し、国道425号沿いにオープン。株式会社龍神村(伊藤研治代表取締役)が運営し、毎年行われている龍の里づくり委員会主催の龍の造形大賞の応募作品などを展示している。

 以前から「村内に龍の神を祭っている神社がない」という声があり、木工関係に携わった経験がある吉本直敏さん(83)=柳瀬=がヒノキで製作した高さ約1㍍の社を寄贈。龍の彫刻も施されており、ミュージアムの入口付近に設置した。社の近くには仏師の宇都宮秀雲さん(愛媛県出身)の彫り物の「九頭龍」、チェーンソーアート元世界チャンピオンの城所ケイジさん(柳瀬)の作品の「阿吽(あうん)の龍」を据え、天井には龍画家の絵師匡(まさ)さん(名古屋市出身)の墨絵(縦横約2・5㍍)も飾られた。

 作品展示のレイアウトもデザイナーのアドバイスを受けながら見やすいように配置を変えたほか、施設の外壁にも龍のイラストを描いた。
 改装は株式会社龍神村と地域おこし団体の龍の里づくり委員会が連携して実施。先月10日から取りかかり、30日までに完成した。

 5日のリニューアルオープン式典の前には丹生神社の中平将之禰宜が神を迎える降神の儀などの神事を執り行う。同日午後1時から一般の入館ができ、入館料は中学生以上が500円、小学生が250円、小学生未満は無料。開館時間は午前9時から午後4時まで。休館は火曜。