各地で被害を出した台風10号が熱帯低気圧に変わった。発生した8月22日時点では、日本の南をほぼ真っすぐに北上して近畿や東海地方の周辺に向かうと予想されていたが、予想に反して台風は西へと進み、進路予想も刻々と西回りに変更。ノロノロと進み、九州に上陸後、四国に再上陸し、紀伊半島沖に進んだ。この間、記事で警戒・注意を呼びかけ、いろんなシミュレーションをして備えた。
一方、9月1日の防災の日を前に、美浜町が非常持ち出し品や家具の固定についてまとめたチラシを町内全戸配布した。8月8日に宮崎県沖でマグニチュード7・1の地震が発生、南海トラフ地震の想定震源域で大規模地震が発生する可能性が普段と比べて相対的に高まったとしての「南海トラフ地震臨時情報」の発表もあり、チラシを作製。備えの参考にしてもらうという。
防災の日は1960年に閣議で了解されて始まった。調べてみると、9月1日は関東大震災が発生した日であるとともに、暦の上で二百十日に当たり、台風シーズンを迎える時期。1959年9月26日の伊勢湾台風で死者・行方不明者5000人以上という戦後最大の被害を被ったことが契機となって、地震や風水害に対する心構えを育成するため、防災の日が創設された。
「防災」の意味は辞書で「災害を防止すること」。災害対策基本法では「災害を未然に防止し、災害が発生した場合における被害の拡大を防ぎ、及び災害の復旧を図ることをいう」と定義されている。「備えあれば憂いなし」。日ごろから災害に備え、たとえ空振りに終わっても、それに越したことはない。むしろ何もなかったことを喜ぶぐらい気持ちに余裕を持ち、次の災害に備えたい。(笑)