コドモンの端末に名札のQRコードをかざせば園児の登降園管理が一括で可能になる

 各地域で公共施設のICT(情報通信技術)化が進んでいる中、みなべ町は今月から、町立の上南部こども園、高城こども園の2施設で、保育・教育施設向けのICTサービス「CoDMON(コドモン)」を導入した。サービス導入で業務のデジタル化を図り、保護者との連絡の効率化、職員の事務業務負担の軽減につなげ、より質の高い保育の提供を目指していくという。

 コドモンは、株式会社コドモン(東京都)が運営するサービス。近年発達しているICT技術の一つ、SaaS(サース)を活用している。SaaSとは、ソフトウエアをインターネット経由で利用できる技術。従来のソフトウエアは購入して端末にインストールが必要だったが、SaaSはインターネット環境があれば、どこからでもサービスを利用することができる。

 コドモンは園児の遅刻・欠席の連絡、登降園管理などの機能が搭載されている。保護者がコドモンのアプリをインストールしておけば、スマートフォンの送信一つでどこからでも連絡が完了し、こども園に設置している端末が自動的に園児の出欠を一括管理する。登降園管理は、園児の登降園時刻をQRコードをかざして打刻することで、端末が管理し、出席簿の作成などに役立てることができる。

 上南部こども園(森本里美園長)では先月29日、コドモンの導入に向け端末の動作確認等を行った。今までの遅刻・欠席の連絡は電話で受け付けていたが、回線の混雑で一人ひとりの連絡が受けづらくなったり、電話の話し声で情報伝達がしづらかったりと課題もあったという。コドモンは保護者がアプリから欠席理由のメッセージも送れるため、情報管理に役立てられる。

 同園の職員は「慣れるまで時間がかかるかもしれないが、コドモンを上手く活用して、業務改善につなげることができればと思います」と話している。