南海トラフ地震臨時情報の対応を振り返りながら協議する

 1日の防災の日に合わせ、印南町は2日、南海トラフ巨大地震の発生に備えて職員の意識を高める防災訓練を実施した。

 訓練は一日を通して行われた。朝は巨大地震が起きたことを想定し、全職員が机の下などに潜って安全確保の行動を身につけるシェイクアウト訓練。昼は災害時を想定して、全職員が庁舎内でアルファ米などの非常食を昼食にとった。若手職員は避難所用資材、防災用機材の使い方も訓練した。
 シェイクアウト訓練の後は研修を実施。先月8日に初めて発表された南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の対応について、見直すべき点などを協議し、部長・班長級の職員、各課から1人ずつ選ばれた防災委員の職員ら34人が参加した。

 今回、南海トラフ地震臨時情報が午後7時すぎに発表され、県内では8市町に災害対策本部、22市町村に災害警戒本部が置かれた。印南町では災害警戒本部を設置し、住民への啓発に関する対策会議の実施や、自主防災会、民生児童委員との連絡、要支援者の地域住民への声かけなどを行っている。
 協議は総務対策部、民生対策部、建設対策部などの各部会に分かれ、今回の対応を振り返り、それぞれの分野で必要な対応や考えられる課題について改めて検討した。

 総務課危機管理係の担当職員は「先日の南海トラフ地震臨時情報は夜間に発表され、避難を促したり、人を動かすのは難しいと感じた。その辺りも含めて対策を見直していければ」と話した。協議した内容は、町の地域防災計画にも盛り込んでいきたいとしている。