超党派の日中友好議員連盟会長を務める二階俊博衆議院議員(自民党)は27日から29日までの中国北京公式訪問を終え、一層の日中友好へ政治リーダーの直接対話の重要性を強調した。
二階氏の中国訪問は2019年以来5年ぶり。滞在中には共産党序列3位の趙楽際全国人民代表大会常務委員長はじめ、中国政府外交部門トップの王毅外務大臣や中国共産党外交部門トップの劉建超中国共産党対外連絡部長と会談。それぞれの場で「日中はさまざまな懸案や意見の相違が生じるが、時々の政治リーダーは直接対話で課題を乗り越えてきた。先人の苦労を思えば解決できない課題はない」と訴えた。
日本人ビザ免除再開、日本産牛肉・水産物の輸入再開、邦人拘束事案の早期解決も提起し、中国軍機による領空侵犯事案にも遺憾の意を表明。趙委員長からは「中国に領空侵犯の意図はない」との説明を得た。和歌山県が要望する白浜アドベンチャーワールドへのパンダ養殖研究にも一層の推進を要請した。
訪問を終えて二階氏は「次の時代の政治家も世界平和のためにリスクを恐れずに直接対話し意見を述べ合って、課題を乗り越えていってもらいたい。それが国民の願いでもある」と話した。今回、模索していた習近平国家主席との会談は実現しなかった。