「令和の米騒動」ともいわれる全国的な米不足の影響を受け、日高地方のスーパーでも米の品薄状態が続いている。昨年の猛暑による不作とインバウンドの増加による米の需要増が原因とみられ、今月8日に発生した宮崎県沖の大地震で必要以上に米を備蓄する動きが高まったことが不足に拍車をかけているという。
日高地方の小売店でも米の売り切れが相次いでいる。御坊市内のスーパーによると、「以前から米の不足はいわれてましたが、宮崎県沖で発生した地震(巨大地震注意情報発表)から一気に米が入りにくくなりました。現状は週に2回の入荷で、1回の入荷は5㌔入りが10袋だけ。購入数量を制限して販売していますが、すぐに売り切れてなくなってしまう状態です」という。
消費者も米を確保しようと、知り合いの農家から買い求めたりする動きがみられている。御坊市の50代女性は「7月ごろにネットニュースで米不足を知り、スーパーに行くと米があったので、米不足は都会だけの話かと思っていましたが、最近では陳列棚から米が消え、価格が今までと比べて上がっていたことにもびっくりしました」、美浜町の40代女性も「米が少なくなり、ご飯中心のメニューからパンや麺類の食事が多くなりました。朝ごはんもパンに替えました。工夫しながらやりくりしています」。一方、十分な米を確保している家庭もあり、日高町の20代女性は「家が農家でこの前、稲刈りが終わったばかりで、新米が食べられるようになりました」という声も聞かれる。
流通関係者は「日高地方では稲刈りが始まり、もう少しで米不足が解消されるのではないか」という。